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哲学研究用ノートづくりって結局どうしたらいいの?

こんにちは、真音とろっぽです。

ひさびさで突然なのですが、哲学研究用のノートをどう取るか、ずっと悩んできました。今日はその話です。とってもマニアックな話です。

哲学を研究する際、学会で研究発表したり論文を書こうとするなら、読んだ本の抜き書きをしてノートに蓄積することが欠かせません。全部記憶していくわけにはいきませんから。

昔の人は、文字通り紙のノートブックに書いていたのでしょう。また、研究方法の分野で古典である梅棹忠夫『知的生産の技術』では、ノートではなくカードに書くことが勧められています。

知的生産の技術 (岩波新書)

知的生産の技術 (岩波新書)

 

カードに書いたら、後でそれぞれの抜き書きやメモの順番を入れ替えて、思考を発展させることが可能となります。

私はこの『知的生産の技術』に強い影響を受けているのですが、もはやデジタルの申し子でもあります。アナログ式に厚紙の情報カードに手書きで書きためたくありません。

 

そこで、梅棹式のカード術をデジタルで実現できないかなあ、とずっと考えてきました。現在最も流通しているエディタであるMicrosoft Wordは、カード術に全然向いていません。むしろ適しているのは、Microsoft OneNoteの方でしょう。

多くの人が勧めるものにはEvernoteがあります。ですが……こんな風に考えてしまうのです。長年にわたって大量のデータをEvernoteなりOneNoteにためこんだ後で、EvernoteやOneNoteがサービスを終了してしまったら?

現在どれほど盤石に見えるサービスでも、30年後まで保証されているものは一つもありません。独自形式でデータを保存するサービスは恐くて使えません。

 

と考えると、私に使えるものとしては、テキストエディタアウトライナーしかありません。

テキストエディタには優秀なものがたくさんあります。iA Writer, Ulysses, Notebooksなどが代表的です(私はMac環境です)。いずれもプレーンテキストをMarkdownで書けるのが素敵です。

ただ欠点も。iA Writerはファイル構造がちょっと見づらく、また各ファイルを手動で並べ替えることができません。手動で並べ替えることは、梅棹式のカード術につながる重要な要素です。

Ulyssesはノートを手動で並べ替えられるのですが、全体で1ファイルとして独自形式で保存しているので、Evernoteなどと同じく将来性が気になります。

Notebooksは両方の弱点を克服しているので、今のところ唯一の選択肢です。

 

アウトライナーだとMacユーザーにはWorkflowyOmniOutlinerがあります。Workflowyは環境を問わずに利用できるし、瞬時にオートセーブされる優秀なサービスなので愛用者がたくさんいます。ですが、データが大量になったときに動作が重くなるという報告があるのと、Workflowyというサービスが無くなったときどうすればよいのか、ちょっと見えないので敬遠しています。

そこでOmniOutlinerです。こちらもデフォルトは独自形式だしデータが大量になると動作が重くなるという報告もあるのですが、保存形式はもっとシンプルなOPMLという形式を選べます。これはアウトライン機能が付いたプレーンテキストみたいなもののようです。ですから、OmniOutlinerがサービス終了しても別のアウトライナーで読み込めるし、シンプルな分、動作が重くなりにくいのでは……と期待しています。

 

そんなわけで、最近はNotebooksを使ったりOmniOutlinerを使ったりしています。アウトライナー熱がまた再燃し出したので、OmniOutlinerに偏りつつあります。以上、現状報告でした。私の独断と偏見による比較検討なので、もしかしたら間違っている点があるかもしれませんので、あしからず。

何か良い方法があったら教えてください!

アウトライナー(アウトライン・プロセッサ)って何?とか、そんなにいいの?とかいった疑問には、次の本が答えてくれます。

アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~

アウトライナー実践入門 ~「書く・考える・生活する」創造的アウトライン・プロセッシングの技術~

 

それから、梅棹式カード術と結局は同じことになるのですが、次の本が体系的にカード型情報整理・活用術を解説しています。いわゆるKJ法です。

発想法 改版 - 創造性開発のために (中公新書)

発想法 改版 - 創造性開発のために (中公新書)

 

いやあまあ……こういう方法論が好きなんです。方法論にこだわりすぎて、肝心の研究が進まないという……。本末転倒ですね。