ことのは採集

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柳川啓一『祭と儀礼の宗教学』

こんにちは、真音とろっぽです。

今日は出身研究室で本を読んでいたら、後輩たちの大掃除が始まって、ちょっとだけ手伝ってきました。というわけで、あまり本は読めていません。まあしかし、他にネタもないので、今読んでる本を少し紹介します。

柳川啓一『祭と儀礼の宗教学』筑摩書房、1987年

 

この本の冒頭に、こんなエピソードが書かれています。

 わが宗教学研究室には、オリエンテーション、歓迎会その他、折にふれて、新入生にたいして、「なぜ宗教学のような学問を志したのか」という質問とともに、「宗教学では将来とても食えないぞ」という警告が行なわれる風習があった。私の師匠岸本英夫もこの学科へ入ったとき、カツオブシをかじってでも、宗教学を続けますと健気に答えたら、「あほたれ。カツオブシなど高くてとても買えん。石にかじりついてもと言え」と先輩に怒られたそうである〔3頁〕。

著者である柳川氏の出身は、東京大学の宗教学研究室です。そこでも私の出身研究室と同様の空気が流れていたのだなあ、しかも30年前にも……と考えると、難儀な世の中としか言えません。

しかも柳川氏は、自分の師匠である岸本英夫氏(宗教学の大家です)の時代から、そんな空気があったと言うのだから、「食っていけない」というのは宗教学を志す者の宿命なのかもしれません。

嗚呼。